サステナビリティ ~環境省「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」での取り組み~ コーセー、『雪肌精』のCO2排出量を可視化 レフィルはボトルに対し約28%少ないことを確認 2023.05.30 リリース全文 [ PDF / 453KB ]

株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)は、2022年に環境省が実施した「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」へ参加しました。当社を代表するスキンケアブランド『雪肌精』の中から「雪肌精 クリアウェルネス」シリーズを対象に、製品のライフサイクルを通じたCO2排出量である「カーボンフットプリント」(以下、CFP)の算定を行い、その結果を踏まえ今後のCO2排出量削減にむけた活動施策を策定しました。

環境省の「製品・サービスのカーボンフットプリントに係るモデル事業」参加の背景

本事業では、CFPの算定および表示・活用に関する先進的なロールモデルを創出することで、CFPの取り組み拡大や、消費者による脱炭素に貢献する製品・サービスの選択を促すことを目指しています。本事業は2022年8月より、環境省から委託されたボストン コンサルティング グループの支援のもと進められました。
当社グループでは、「コーセー サステナビリティ プラン※1」中で、2040年までにCO2排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラル、2030年までにSBT1.5℃目標※2に準じたCO2排出量削減目標を掲げ、脱炭素戦略を推進しています。本事業への参加により、CFP算定・表示の実務上のノウハウを蓄積、サステナブル対応の効果測定、ライフサイクルにおける環境負荷ホットスポットの特定を行い、バリューチェーン全体のCO2排出量削減の加速及び環境に対する企業・ブランドの姿勢の訴求につなげていきます。
※1 コーセー サステナビリティ プラン : https://corp.kose.co.jp/ja/sustainability/plan/
※2 Science Based Targetsイニシアチブが提唱する、パリ協定が求める水準と整合した目標。世界全体の平均気温の上昇を産業革命以前に
比べて1.5℃に抑えるための科学的な根拠に基づき設定。

 

算定対象商品について

『雪肌精』は、2009年より継続している雪肌精「SAVE the BLUE」プロジェクト※3を通じて、自然保護活動に寄附する支援活動や、地球の環境保全に対する啓発活動に取り組んでいる、当社のサステナビリティ推進活動を牽引するブランドです。その中核シリーズである「雪肌精 クリアウェルネス」は、‟つくり方にも透明感を”というメッセージを掲げています。今回の対象商品である「雪肌精 クリアウェルネス ピュア コンク SS」は、環境負荷の低いパッケージへの切り替えや詰め替えレフィルの発売、製造方法の見直し検討など地球環境へ配慮した商品設計を行っています。
※3 雪肌精「SAVE the BLUE」プロジェクト : https://sekkisei.jp/site/p/savetheblue.aspx

算定の結果について

算定対象商品のボトル入り本品と詰め替えレフィルのCFPを比較すると、レフィルのCFPはボトルよりCO2排出量が約28%少なく、「原材料調達」と「廃棄・リサイクル」の過程において差がある事が数字で可視化されました。また、対象商品における段ボール素材の採用や製造・生産工程での再生可能エネルギー導入などのサステナブル対応についても、その効果が確認されました。本事業への参加を通じ、当社における商品個別のCFP算出の運用に向けた検討が進みました。今後はこれを活かし、環境配慮型商品の開発につなげていきます。
当社ではこの取り組みを、本年3月6日に環境省の「脱炭素経営フォーラム」で報告しました。また、経済産業省、環境省発表の「カーボンフットプリント ガイドライン (別冊)CFP実践ガイド 」※4に本取り組みの一部が、事例として掲載されています。
※4 https://www.env.go.jp/press/press_01576.html

 

今後の取り組みについて

 

算定の一次結果を基に算定の精緻化や環境配慮型原料・材料開発など、バリューチェーン全体で削減施策の実施検討を進めます。今後、お客さまが脱炭素に貢献する商品を選択するための情報についても発信を検討していきます。

今後コーセーでは、中長期ビジョン「VISION2026」で掲げる「KOSÉ Beauty Partnership(コーセー ビューティ パートナーシップ)※5」のもと、当社グループと関わりのある、あらゆるステークホルダーと連携して、脱炭素社会の実現に向けた取り組みをグループ全体で加速させていきます。
※5 コーセーレポート2022 (統合報告書)P16 : https://www.kose.co.jp/company/ja/content/uploads/2022/05/report2022-all.pdf

 

『雪肌精』ブランドについて

『雪肌精』は、和漢植物エキスを配合することにより、透明感のある肌に導く化粧水として1985年に誕生しました。発売以来、確かな肌効果と使い心地の良さから多くのお客さまに支持され、現在ではカテゴリーの追加や販路の拡大により当社を代表するスキンケアブランドとして成長しています。当社の重点グローバルブランドのひとつとして、国内外、年代問わず、幅広くご愛用いただいています。
2020年9月にデビューしたシリーズ「雪肌精 クリアウェルネス」では、これまで配合してきた和漢植物にとどまらず、植物・食物・大地など、地球が育んだ自然の力を探求し、商品に配合。商品設計そのものにも随所に地球環境への配慮を取り入れています。
◇『雪肌精』 ブランドサイト http://www.sekkisei.com/

当社グループのサステナビリティ推進活動について

当社グループは、1991年より「美しい知恵 人へ、地球へ。」を企業メッセージとして発信し、「人へ」と「地球へ」という2つの側面から広く社会的課題に貢献する独自の活動を推進してきました。2020年4月には、中長期ビジョン「VISION2026」において、3つの基盤戦略のひとつに「バリューチェーン全体にわたるサステナビリティ戦略の推進」を掲げ、これに連動し、グループ全体のサステナビリティに関する取り組みと2030年までの目標をまとめた、「コーセー サステナビリティ プラン」を発表しました。当社グループは、社会的課題への対応は「事業成長」と「持続可能な社会の実現」の両立を図るために、欠かすことのできない重要な経営課題のひとつとして捉え、サステナビリティ活動を推進しています。
■コーセー企業サイト「サステナビリティ」 https://corp.kose.co.jp/ja/sustainability/

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