企業 ~コーセー×花王 サステナビリティ領域での協働の取り組み~ メイクアップ化粧品をアップサイクルした ボールペンを用いたデザインコンテスト 「Makeup Art Pen Award 2024」 の最終審査および表彰式を開催 グランプリは多摩美術大学の関原 優奈さん 2024.10.10 リリース全文 [ PDF / 872KB ]

株式会社コーセー(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林 一俊)と花王株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:長谷部 佳宏)は、持続可能な社会の実現をめざし、2021年10月より、化粧品事業のサステナビリティ領域において、包括的な協働を進めています。そして、2024年6月より、多摩美術大学(所在地:東京都世田谷区、理事長:青柳正規、多摩美術大学、学長:内藤 廣)の学生を対象に、両社の研究所における品質追求・品質管理の過程で最終的に商品にならなかったメイクアップ化粧品をアップサイクルした水性ボールペン「SminkArtペン(スミンクアートペン)※1」を用いた、デザインコンテスト「Makeup Art Pen Award 2024」を開催。このたび、10月9日(水)に行われた最終審査にて、グランプリを含む計10名の受賞者を決定し、同日、各賞を受賞した学生を表彰しました。
※1 株式会社モーンガータの登録商標です。株式会社モーンガータはコスメの中身をアップサイクルする事業を展開しています。

審査員と受賞・入賞学生の集合写真

 

本デザインコンテストは、「彩りがひらく、未来」をテーマに、多摩美術大学の学生から「SminkArtペン※1」3色のみで制作される作品を募集しました。6月からの限られた期間の中で、どの作品も「SminkArtペン※1」のもつラメやパールのきらめきなど化粧品ならではの特長を活かし、創造力を発揮した多様な作品が集まりました。最終審査には、計10名が臨み、製作意図や作品に込めた思いなどについてプレゼンテーションを実施。審査の結果、各受賞者は下記のとおりとなりました。

 

受賞 ・作品名・ 作者
グランプリ・ 「バタフライエフェクト」・ 関原 優奈(せきはら ゆうな)
美術学部 グラフィックデザイン学科
花王賞 ・「beautiful」・ 宇佐美 流華(うさみ るか)
美術学部 グラフィックデザイン学科
コーセー賞 ・「おえかき、おしゃれ、それから、それから、」 ・吉澤 舞(よしざわ まい)
美術学部 グラフィックデザイン学科
多摩美大賞・ 「私たちの未来」・ 川村 汐音(かわむら しおね)
美術研究科 グラフィックデザイン学科
SminkArt賞 ・「繋げる、繋がる」・ 増村 朋美(ますむら ともみ)
美術学部 グラフィックデザイン学科
優秀賞 ・「Rainbow Stream」・ 蒔田 愛奈(まきた まな)
美術学部 グラフィックデザイン学科
「光の細胞」・佐乃あのこ(さのあのこ)
美術学部 グラフィックデザイン学科
「そこにある想い」・岡本 愛加(おかもと あいか)
美術学部 生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻
「Make up your future」・赤佐 氏利(あかさ うじとし)
美術学部 グラフィックデザイン学科
「未知惹かれて」・吉井宙子(よしいゆうこ)
美術学部 グラフィックデザイン学科

 

本デザインコンテストの受賞作品は、花王本社内・コーセーの「Maison KOSÉ」各店舗にて展示され、花王の公式SNSでも発信される予定です。なお、表彰式終了後は、受賞者と1次審査入賞者を加えた約20名を両社オフィスに招き、クリエイティブ部門の仕事内容などを紹介するなど、実際に働く社員とも交流しました。コーセーと花王は、これからも持続可能な社会の実現をめざし、化粧品事業のサステナビリティ領域における協働を進めて参ります

 

受賞作品の展示場所・時期について

場所 Maison KOSÉハラカド
(〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6丁目31−21 東急プラザ原宿「ハラカド」 地下1階)
日時 10月12日(土)~10月31日(木)
掲出作品 グランプリ・花王賞・多摩美大賞・SminkArt賞・コーセー賞

場所 Maison KOSÉ銀座 (〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目10−1)
日時 10月12日(土)~10月31日(木)
掲出作品 優秀賞

場所 花王株式会社 本社(東京都中央区日本橋茅場町 1-14-10)
日時 11月4日(月)~11月15日(金)
掲出作品 グランプリ・花王賞・多摩美大賞・SminkArt賞・コーセー賞・優秀賞

 

受賞作品と作者のコメント
◆グランプリ
作品名「バタフライエフェクト」 /作者:関原 優奈(せきはら ゆうな)

(作品について)
蝶々の羽の鱗粉は肉眼では粉のように見えますが、拡大すると小さな鱗が集まって美しい模様をつくっています。この様子は現代の多様性の重視と似ており、個々の個性が集まって美しさを生み出しています。「SminkArtペン*1」は色やラメが重なってもくすまず、蝶の羽のように美しく表現できました。

(受賞者コメント)
このたびは、素晴らしい賞をいただきありがとうございます。正直、自分がグランプリを取ると思っておらず、本当に純粋に嬉しいなという気持ちでいっぱいです。普段から手を使って絵を描くことが好きで、今回の「彩りがひらく、未来」というテーマも、新しい絵の具を買った時のようなワクワク感で描き切ることができました。本当に貴重な経験をさせていただいたなと思っております。ありがとうございました。

 

◆花王賞
作品名「beautiful」 /作者:宇佐美 流華(うさみ るか)

 

(作品について)
メイクアップされた美しい女性と海や森に住む動物たちを描いています。アップサイクルによってつくられた「SminkArtペン*1」は、持続可能な社会を目指す製品です。捨てられるはずの研究段階のアイシャドウをペンにすることで、化粧品が人を美しく彩るだけでなく、環境も守り続けることができます。このコンセプトを表現するために、人の顔をメインに描き、そこから自然や動物へと繋がるデザインにしました。

(受賞者コメント)
私は、もともと自分自身にコンプレックスがあったのですが、化粧品と出会ったことで、自分らしく、そして強くいることができました。私は描くことが大好きですし、大好きな化粧品をアップサイクルした「SminkArtペン*1」で描くということで、このデザインコンテストに参加させていただきました。今回、そのようなとても強い思いがあったので、素晴らしい賞をいただけて本当に嬉しいです。これからも、環境や私の思い描く美しい未来になればなと思います。

 

◆コーセー賞
作品名「おえかき、おしゃれ、それから、それから、」 /作者:吉澤 舞(よしざわ まい)

(作品について)
私にとっての「彩りがひらく、未来」とは、子供の頃に思い描いていたワクワクするような未来です。それを表現するために、「忘れてしまっていた純粋な気持ちを思い出しながら、過去の私と未来の続きを描く情景」を創作しました。胸の奥にしまっている大切な未来を取り出して、大切に磨き上げて、もう一度まっすぐ見つめると、昔と変わらない輝きがそこにあるはずです。

(受賞者コメント)
このたびは、このような輝かしい賞を受賞することができて、本当に光栄に思っております。子どもの頃、「SminkArtペン※1」のようなキラキラしたペンを買ってもらい、お絵かきしていたことを思い出したことが、この作品をつくろうと思ったきっかけです。そのため、今回のデザインコンテストは、とても楽しく参加させていただきました。廃棄になるはずだったメイクアップ化粧品をアップサイクルした「SminkArtペン*1」は、これからもより多くの人の楽しさや希望を照らし続けるような素晴らしい商品だと思っております。

 

◆多摩美大賞
作品名「私たちの未来」 /作者:川村 汐音(かわむら しおね)

(作品について)
人種、性別関係なく、私たちの瞳に映る未来が彩りで溢れますようにと願いを込めて、点描で眼を描きました。また、印刷表現である「網点」は、色の重なり合いによってさまざまな色になることができます。本来規則正しいものである網点を手作業で描くことで、従来の考え方を壊したいという意味を込めました。1つ1つの点が人間だとしたら、多様性を尊重し、調和された社会はとても美しい未来をひらいてくれると信じています。

(受賞者コメント)
このような賞をいただけるとは思ってもいませんでしたので、とても嬉しいです。最近はデジタルで表現することばかりで、アナログで絵を描くことが少なくなっていましたが、今回点描画を描く中で点を打つ1点1点に向き合うことで、何だか初心に帰ったような気持ちになりました。純粋に楽しく制作していることを思い出すなど、すごく貴重な経験になったと思います。

 

◆SminkArt賞
作品名「繋げる、繋がる」 /作者:増村 朋美(ますむら ともみ)

(作品について)
「SminkArtペン*1」は持続可能な社会への次世代への贈り物と考え、支持体には牛乳パックをリサイクルして自作の紙を使用しました。アイカラーが自然由来であることから、「希望」「発展」「成長」を象徴するユッカ、サザンカ、ガーベラ、グリーンネックレスなどの植物で、未来の象徴として子供の横顔を描きました。また、未来が次世代を超えて続くことを表現するために、植物の中に小さな子供のシルエットをいくつか描き込みました。

(受賞者コメント)
私はこの作品をつくる際に、自分の経験と関連づけるよりも、「SminkArtペン*1」が生まれた理由や、ペンそのものについて考えることに一番重きを置いていたので、こちらのSminkArt賞をいただけて大変嬉しく思います。環境問題は、自分が普段生活している中では、途方もない大きな問題のように感じてしまうけれど、やはり誰かが始めないと解決にはつながらないと思います。どんなに小さなところからでも、今回いただいた賞のように、問題解決につながっていくきっかけになればいいなと思いました。

 

最終審査・表彰式の開催概要
名称 :「Makeup Art Pen Award2024」最終審査・表彰式
日時 :10月9日(水)15:00~16:30
場所 :コングレスクエア日本橋 ホールB
 (東京都中央区日本橋1-3-13東京建物日本橋ビル2階)
最終審査委員 :花王株式会社上席執行役員 化粧品事業部門長 前澤洋介
株式会社コーセー取締役 経営企画部長 原谷美典
学校法人多摩美術大学 グラフィックデザイン学科・准教授 加藤勝也
株式会社モーンガータ 代表取締役 田中寿典

 

花王株式会社 上席執行役員 化粧品事業部門長 前澤 洋介 コメント
花王は、経営にESG視点を導入し、事業の発展と生活者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざすとともに、パーパスである「豊かな共生世界の実現」に向け取り組んでいます。また、化粧品事業においては、美・希望・Kireiを通じて、「よろこび」ある生活文化と、世界中の人々が輝ける社会の実現に貢献しています。今回のデザインコンテストを通して、メイクアップ化粧品がアップサイクルされた「SminkArtペン*1」と、芸術・文化に関わる未来を担う学生の皆さんの想像力が合わさり、美しい作品が生み出されていく、無限の可能性を感じました。また、より幅広い世代の生活者の皆さまに、モノをつくり出すメーカー同士が手を取り合い、環境保護や資源循環に向けて協働していることを知っていただくことで、サステナブルな取り組みへの関心を高めていきたいと考えています。そして、花王はこれからも、サステナビリティへの配慮を無理なく、場合によっては楽しく、日々の生活に取り入れてもらう工夫を施した製品やサービスの提供をしてまいります。

 

株式会社コーセー 取締役 経営企画部長 原谷 美典 コメント
コーセーグループでは、1991年にコーポレートメッセージ「美しい知恵 人へ、地球へ。」を策定し、「美の創造企業」として、「美」にまつわるあらゆる知恵を出し合い、人々のために、そして大切な地球のために貢献してきました。今回のデザインコンテストでは、多摩美術大学の学生さんが「SminkArtペン*1」のもつ化粧品の特長を活かし、さらにサステナビリティに対する思いも込められた、個性豊かな作品を制作いただきました。こんなにも奥深く、また期待に満ちあふれた未来を感じられたことに感銘を受けています。今回のデザインコンテストおよび作品を通じて、「化粧品」と「アート」のチカラをより多くの方々に知っていただければと思いますし、環境保護や資源循環の大切さに触れるきっかけになってくれることを願っています。これからもコーセーは、人と地球の未来のために、私たちの“美しい知恵”を尽くし、貢献していきます。

 

コーセーと花王のサステナビリティ領域における協働
コーセーと花王のサステナビリティ領域における協働につきましては、活動テーマに「環境保護・循環社会の実現に貢献する取り組み」「社会課題の解決に貢献する取り組み」を掲げ、推進・検討を進めています。
今回のデザインコンテストの開催は、協働第一弾の「絵具などへの化粧品再生利用の取り組み」の一環で、「環境保護・循環社会の実現に貢献する取り組み」を推進するものです。今後も、企業の垣根を越えて、両社で協働できる取り組みを模索し、持続可能な社会の実現に寄与するソリューションをさまざまな分野で創出していきます。

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