化粧品のさらなる可能性を求めて化学の力を結集させ世界中の「一人ひとりのきれい」に寄り添う

メイク製品研究室/入社

私の「こだわり」ポイント!

常に最新の素材技術に興味を示し、前例に捉われずに一歩踏み出せる力があります。自身で先陣を切って手を動かし、検討で得られた知見から研究ストーリーを組み立て、発表投稿や製品応用へつなげていくことに長けています。

学生時代に夢中だったこと

化粧品原料の合成触媒についての研究に没頭していました。研究室で苦楽を共にした仲間と、そこで培った研究に対する姿勢や考え方、論文を読み漁って身に着けた知識は、間違いなく私の研究者人生の大きな財産になっています。

Q1. コーセーに入社を決めた理由について、学生時代の出来事と絡めて具体的に教えてください。

他企業の説明会で大阪に足を運んだタイミングで、コーセーの研究職イベントに参加し、化粧品研究職の華やかな仕事内容に魅力を感じ、本業界を志望しました。

私は勤務地も重要な項目として考えていたため、都内に研究所がある化粧品メーカーに絞ってエントリーしました。他内定企業と選択を悩みましたが、先輩研究員の方が心から楽しそうに仕事の話をされていたのが決め手となり、コーセーに入社を決めました。

Q2. 具体的なお仕事の内容を教えてください。

入社後に新入社員研修で各部署について理解を深めた後、メイク品の開発に面白さを見出し、希望通りにメイク製品研究室への初回配属に至りました。

その後は一貫してメイク製品開発と新素材開発に携わっています。下地・ファンデーション等のベースメイク製品の処方開発を行う傍ら、既存の原料や製剤技術だけでは到達できない品質を具現化するために、化学メーカーと共同研究を行い、高機能原料の研究開発に注力しています。

Q3. 現在のお仕事でご自身が壁を越えた、大きなチャレンジをした、と感じた経験を教えてください。

化粧品業界における世界最高峰の学術大会「IFSCC」にて口頭発表を行った経験が、これまでの仕事の中では最も印象に残っています。私は入社初年度より着手していた新規素材を軸に、ほうれい線を目立ちにくくするファンデーションに用いられる粉体表面処理技術を、イタリアのミラノ大会で発表しました。

IFSCCでは通常の学術学会とは異なり、アブストラクトに加えてフルペーパーの提出が求められます。私は学生時代に国際学会での口頭発表経験がなかったため、周りの方から多大なるサポートをいただきながら、データ取得から論文執筆、英語でのプレゼン力向上など、血のにじむような準備をして大会に臨んだことを現在でも鮮明に覚えています。発表会場を埋め尽くす世界各国の化粧品研究員の前で、自身の研究をプレゼンするのは何ものにも代え難い経験でした。あの壇上からの景色は一生忘れられません。

発表後は、会場でも様々な方からお声がけをいただき、さらに以降の学会発表や執筆活動にも繋がったことから、IFSCCにチャレンジした反響は大きく、自身として一つ壁を超えた経験として、仕事のやりがいを感じると共に自信にも繋がりました。

1日のスケジュール

  • 研究所へ出社してメールチェック

  • 担当製品(下地)の品質確認

  • 担当製品(ファンデーション)のサンプル作成

  • 昼食&在宅ワークへ切り替え

  • 商品企画部門と具現化品質に関する打ち合わせ

  • 別日に取得したメイク持続性試験データの解析

  • 化学メーカーと新規素材の構想に関する打ち合わせ

  • 娘二人(双子)のお迎え・夕食・入浴対応のため中抜け

  • 特許や論文などの執筆作業、メールチェック、明日の予定確認し業務終了

Q4. チーム一丸となって取り組んだ経験、もしくはダイバーシティを感じた瞬間を教えてください。

コーセーがこれからの新たなお客さまづくりのキーワードとして掲げる3G(グローバル・ジェンダー・ジェネレーション)について、メイク製品研究室では、グローバルにフォーカスした研究に取り組んでおり、私もその推進メンバーとして研究に携わってきました。

世界中の「一人ひとりのきれい」に寄り添うファンデーションの開発に向けて、物体で反射して実際に目に入る色のパターンである「分光反射率」に着目したグローバル肌色研究と嗜好性調査に基づいて、コーセー独自の40色のグローバルファンデーション色体系を確立しました。

この研究はグローバル700名の肌色データ研究、グローバル3,000名のファンデーション嗜好性調査、さらに研究所が保有する業界初導入の光を自由にコントロールできる多波長可変装置を用いた外国人パネル試験を行うなど大規模なプロジェクトであり、市場調査~色体系構築までを本社の企画開発と連動し、さらに40色のファンデーション製造へ向けて工場と連携し新規製造機器を導入したりと、まさに本社・研究・工場が三位一体となり、世界中のお客さま一人ひとりの肌色特性に対応できる独自のグローバルファンデーションを開発することができました。

Q5. 今後、コーセーでチャレンジしたいことを教えてください。

「世界で存在感のある企業への進化」を目指すため、コーセーが得意とする外部化学メーカーとの協業による素材開発研究において、欧米諸国の規制や現地の消費者動向ベースから設計された新たな素材開発研究にチャレンジしたいと考えております。

これまでの協業先は、国内化学メーカーが主流であり、今後グローバル市場において比類なき機能価値を発揮する素材開発の体制強化を目指すためには、欧米の規制や消費者動向を熟知したグローバルパートナーとも協業を推し進めていく必要があると考えています。

IFSCCで世界の競合としのぎを削った経験を活かし、海外の素材開発に長けた研究員とのディスカッションを始め、開発スキームやイノベーション創出に向けた体制などを学びつつ、グローバルパートナーとの協業プロジェクトにチャレンジし、世界を先駆ける高機能化素材、それを配合した高機能性メイク製品を開発し、世界へ向けて発信していきたいという想いがあります。

I LOVE コーセー

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