人と地球どちらの美しさも叶える
ために 妥協なき研究を重ね 多角的な視点をもったモノづくりをする私の「こだわり」ポイント!
学生時代に夢中だったこと
Q1. コーセーに入社を決めた理由について、学生時代の出来事と絡めて具体的に教えてください。
私がコーセーに入社を決めたのは、楽しそうに働く先輩方を見て「私もここで働きたい!」と直感的に思ったことと、自分の考えややりたいことを声に出せる雰囲気があったからです。
私は高校時代から化粧品の研究者になりたいと考え、大学では化粧品に含まれる成分の安全性評価に関する研究を行っていました。美容スタッフのアルバイト経験を通じて、お客さまや本社に近く、実際に製品を作る側の仕事をしたいと考え、製品研究室を希望しました。
Q2. 具体的なお仕事の内容を教えてください。
入社時から現在に至るまで、配属希望したスキンケア製品研究室で主にヘアケア製品の開発に携わっています。製品の開発依頼がきて、本社の企画担当や商品開発部の方々と打ち合わせを重ね、目標品質に到達するまで何度も検討します。
基本的に一つの製品を一人で担当するため、製品に自分らしさや思いを込めることができるのが製品研究室の楽しさだと思います。また、製品開発とは別に、長期的な研究テーマも担当しています。
Q3. 現在のお仕事でご自身が壁を越えた、大きなチャレンジをした、と感じた経験を教えてください。
自社で最もしっとりするトリートメントを開発するために、新規製造工程の検討を行った経験です。
目標品質の実現のため、油の量や種類などの調整を何十回も行いましたが、どうしても目標のしっとり感には及ばなかったため、毛髪に油が付着しやすくなる新たな製造工程を採用することにしました。しかしその工程を採用した場合、高温で「分離」という、水系成分と油系成分に分かれてしまう安定性不良が発生する懸念があったため、研究所で何度も工程検討を行い、使い心地と安定性を両立するものを作りました。
その後、工場で量産スケールでの試作を実施したのですが、油浮きが発生するというトラブルが発生しました。原因究明のために研究所で再度工程を検討し、原料の添加温度や混合速度などを変えることで工場での量産スケールでも目標品質のものを作ることに成功しました。今までにない新たなモノづくりを行うためにはトライ&エラーを繰り返すことが大切で、失敗の原因を分析し、次の検討につなげるまでの流れを学んだよい経験になりました。
この経験から、難易度の高い製品を担当しても、失敗しそうなポイントは予め押さえておき、予想外のトラブルが発生しても臨機応変に対応することができるようになりました。
1日のスケジュール
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研究所に出社して、1日の予定やメールの確認
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製品Aの品質確認
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毛髪に関するテーマの打合せ
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昼休憩
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製品Bの処方組み
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製品Bの作製
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製品Cの工場へ提出する量産化の書面作製
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先輩に研究や業務上の課題点を相談
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翌日の予定を確認
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退社
Q4. チーム一丸となって取り組んだ経験、もしくはダイバーシティを感じた瞬間を教えてください。
他部署の方々と協力して環境に配慮した製剤開発を可能にした経験です。
サスティナブルな製剤開発というテーマで、海外では発売され始めている環境負荷が小さい商品が、国内ではまだほとんど売られていない点に目をつけ、環境に配慮したシャンプーコンディショナーの開発を目標に進めることになりました。
まずは自社原料の環境負荷に関する情報の調査を行う必要があったため、原料情報に詳しいグループの方々とコミュニケーションを取りながら、自社の数百もの原料一つ一つの情報を協力して収集しました。その情報をもとに、次のステップとして環境負荷の小ささと品質を両立した製剤開発を行うため、テーマメンバーのアイデアを集結し、普段メイク製品で用いられる原料を配合するなど多角的な視点のモノづくりを行うことで、サスティナビリティと高品質を叶えるモノづくりを行うことができました。
一人では実現できない目標に対して、部署の垣根を越えて皆で取り組むことができるのが、コミュニケーションが盛んなコーセーならではの良さだと考えています。
Q5. 今後、コーセーでチャレンジしたいことを教えてください。
今までにない、市場を席巻するような製剤開発を行いたいと考えています。そのために、先行開発テーマ等で外部機関と共同研究を行ったり、他の化粧品アイテムの製剤化技術を応用するなど、新たな取り組みにも挑戦したいです。また、新規製剤開発のアウトプットとして、特許出願や外部発表を目標に経験を積んで行きたいと思います。
コーセーはジョブローテーションが盛んなため、ゆくゆくはヘアケアだけでなく様々な製剤の開発やより基礎的な研究であったり、研究所外の本社の方で市場調査といったトレンドを反映させたモノづくりに関わる仕事をしてみたいと考えています。
先輩の話なども聞きながら、私も色々な部署を経験して、最終的に自分が元も興味があり、やりがいを感じる仕事ができたらと考えています。