モノづくりの企画フェーズから
お客さまの手に届くまでを想像し デザインを創りあげる私の「こだわり」ポイント!
学生時代に夢中だったこと
Q1. コーセーに入社を決めた理由について、学生時代の出来事と絡めて具体的に教えてください。
昔から工作が大好きで、モノを作ることはなんでも好きで今に至ります。特にお菓子売り場で売っているおもちゃのようにギミックがあるものを作るのが好きでした。
就職先を考えた際、制作会社などの外注先ではなく企画サイドに近い場所でデザインがしたかったことと、持っているだけで嬉しくなる化粧品のパッケージに携わりたかったことから化粧品メーカーを志しました。
コーセーに決めたのは、人や雰囲気が合うと感じたことが大きいですが、今思うと品質第一の硬派なモノづくりが性に合っている気がします。
Q2. 具体的なお仕事の内容を教えてください。
商品デザイン部のデザイナー配属が前提の職種で採用されました。
商品企画担当者からの要望に対して最適なデザインは何かを検討・提案します。
基本的に1企画につきデザイナー1人で担当し、チームのAD※に相談・確認しながら進めます。大学でいうと教授に進捗を見せてアドバイスを仰ぐようなイメージです。様々な立場の人の確認を経てデザインが決まった後は、印刷の元となるデータや容器の3Dデータを正式に作成します。
その後、校正刷りや容器の試作を見ながら色や形をチェックし、全て校了したらいよいよ生産工程に入ります。
- アートディレクター
Q3. 現在のお仕事でご自身が壁を越えた、大きなチャレンジをした、と感じた経験を教えてください。
『雪肌精』に加え、新たに『JILL STUART Beauty』に携わることなったときのエピソードです。新たな仕事を通して、デザインに求められるものがブランドによって違うこと、デザインワークの進め方がチームによって異なることを体感しました。
当初は面食らいましたが、自分にはどのやり方が合っているのか、難しいときはどうクリアしていくか、などかなり勉強になりました。また、『JILL STUART Beauty』は約20年の歴史の積み重ねによる世界観があり、トーン&マナー※が細部にまでしっかりと決まっています。その感覚を掴むまで大変でしたが、今まで触れてこなかったヴィンテージテキスタイルを沢山見ることが出来、個人的にも作風の引き出しを開拓出来た気がします。
他にも、限られたリソースの中でも最大限に華やかに見せるため、地道な創意工夫に富んだ驚くような仕掛けがされていることを知り、学びにつながりました。
- デザインやスタイル、文言などに一貫性をもたせるルールのこと
1日のスケジュール
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出社・メールチェック・決裁の用意
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デザイン決裁
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昼食
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ADと校正刷りのチェック
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印刷会社さんへフィードバックを送付
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近くの化粧品売り場の視察
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デザインワーク
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明日以降の業務を洗い出し・業務終了
Q4. チーム一丸となって取り組んだ経験、もしくはダイバーシティを感じた瞬間を教えてください。
ひとつの企画に様々な部署が関わっているので、モノづくりにも色々な視点があることを実感しました。マーケティング戦略的な部分であったり、化粧品の中身と容器との相性、容器自体の使いやすさについては毎回検討される部分です。
企画によっては「お取引先様に数ある商品の中からコーセーの商品を選んでいただくためには、この見た目の方が手に取ってもらいやすい」といった販売の観点まで。
もちろん、お客さまの使い易さや安全性を第一にしていますが、良い商品もお客さまの元に届かなければ意味がありません。そのため、色々な立場の方の視点や意見を踏まえて、設計担当とデザイナーで協力しながら容器・パッケージを検討しています。
Q5. 今後、コーセーでチャレンジしたいことを教えてください。
商品デザイン室発の企画をいつか自分で起こしてみたいと考えています。
過去に、『ADDICTION』「ザ コンパクト ケース I ソングス オブ レイン」はデザイン部からの提案で企画に至った商品で、先輩がアイシャドウの中身の廃材を樹脂に混ぜるというチャレンジをされています。※私も面白いアイデアが降ってくるのを待っています(笑)。
また、サステナが叫ばれる世の中でパッケージデザインに出来ることは何か?をまずは考えてみることです。消費社会である以上サステナブルなデザインを実現するにはモノを作る側が努力するしかありませんし、その潮流は今後本格化するはずです。これもいいアイデアが降ってくるのを待っています(笑)。
I LOVE コーセー
この商品の、存在感のあるパッケージが好きです。特に「005SP」のカラーは淡いピンクと濡れ感のある細かい青みの入ったラメがすごく綺麗です。