コーセーに入社する前は、他の化粧品会社でパッケージの設計に携わっていました。その際、SNSで目にした『DECORTÉ』の高級感溢れるパッケージに魅了され、自分もこのようなパッケージ制作に携わりたいと憧れるようになりました。

また、コーセーは、デザイナーとの距離が比較的近く、クリエイティブな制作過程にも積極的に参加できる環境ということを知り、そういった「モノづくりの姿勢」に魅力を感じ、コーセーへの入社を決意しました。

まずは、決まった商品コンセプトをもって、デザイナーと箱の材質・形状・加飾などの方針を決定する打ち合わせをします。その後、お取引先様へ仕様や構造イメージを共有し、かかる費用や作成いただいたサンプルを確認します。

最終的にはデザイナーが作成したデザインと、サンプルの確認および試作を重ねて、化粧品の外箱として、形を具現化していきます。

私が最も大きなチャレンジと感じたのは、「『DECORTÉ』アドベントカレンダー」の設計を担当したことです。この製品は、１２月１日からクリスマス当日までのカウントダウンを楽しむもので、２５個の製品が詰まったコーセー史上最大サイズのパッケージでした。

過去に前例のない設計であったため、私にとって大きな挑戦でした。特に難しかったことは、発売日が決定していたため、タイムリミットがある中で、ブランドイメージを損なわない高品質なものを作るという点です。度重なる試作の中、デザイン仕様がなかなか決まらない状況が続きましたが、試行錯誤を重ねながら、お取引先様には粘り強く試作にご協力いただき、作業の最終的には納得できる仕様を期日内に決めることができました。最後のチャンスだと思って臨んだ試作が成功したときは、お取引先様やデザイナーなど関わった人全員で大きな達成感を共有しました。

この経験を通じ、周囲の方々にご協力いただけたことが、プロジェクト成功の鍵であると学びました。チーム全体の協力と粘り強さがあったからこそ、最終的に質の高い製品を形にすることができたことに、非常に大きな喜びを感じました。

社員の働きがい向上を目的とした、社内プロジェクトに参画しています。この活動では、現場の声をもとに会社全体の課題を抽出し、解決策を経営層に提案するという流れで進めてきました。特に印象的だったのは、メンバー全員が「Yes, and」の精神を持ち、相手の意見を否定せずに受け止め、さらに良いアイデアに発展させる姿勢です。意見交換は非常に活発で、私自身も多くのことを学びました。

また、チームワークの面でも、それぞれが強みを発揮し、足りない部分を補い合いながら成果を出せたことは大きな収穫です。さらに、各部門から集まった社員が、それぞれの現場の視点で議論する中で、ダイバーシティの重要性を再認識し、コーセーの多様な価値観を認め合う文化がこのプロジェクトにおける強みになっていると実感しました。

この経験を通じて、社員が自分らしく働き、その個性を最大限に発揮できる環境を作りたいという私の想いがさらに強くなりました。これからもチームと共に、施策の実行に向けて全力で取り組んでいきたいと思います。

商品デザイン部は新しいパッケージ開発への投資を積極的に行っており、自分が作りたいと思ったパッケージを開発テーマとして具現化できることに大きな魅力を感じています。

チャレンジしたいこととしては、現在パッケージの中でも箱の設計を担当させていただいているので、今後は容器の設計にも挑戦したいと考えています。私は化粧品が好きで、コーセーの製品もよく使用しています。そのため、ユーザー目線で感じる改善点や使いやすさを追求し、容器設計に反映させたいという想いがあります。

実際に使用しているからこそ気づける細かい部分をデザインに活かし、いつかは世間で話題になるような、使いやすくデザイン性にも優れたパッケージを世に送り出したいと思っています。これからも、新たな挑戦を通じて自分の可能性を広げていきたいです。