人的資本経営:個の強化・自立への支援

人材育成と活躍できる環境づくり

私たちは、「英知と感性を融合し、独自の美しい価値と文化を創造する」ことを存在理念として掲げています。お客さま一人ひとりの“きれい”の価値を創造し、グローバルな事業成長を目指すためには、世界の変化を先取りして独自の価値を創出し続ける、世界に通用する人材の力が必要です。そのため、中長期的な視点で当社グループの持続的成長を支える、豊かな人間性と創造性を発揮できる人材育成、各種施策に取り組んでいます。

人材育成理念と育成方針

当社では、「コーセーグループ行動指針」の中で、各人の人権と多様な能力・個性・価値観を尊重することを明記しています。それを前提として、下記の「人材育成理念」・「人材育成方針」を定めています。

人材育成理念

コーセーは「豊かな人間性と創造性」を発揮できる社員とともに未来を拓きます。

人材育成方針

  • 一人ひとりの向上心と主体性を尊重し「自ら磨く」を基本とする。
  • 「自ら磨く」人を積極的に支援する職場環境をつくる。
  • 段階に応じて幅広く、そして継続的に「自ら磨く」機会を提供する。
  • 「専門領域」の実践的教育・研修は、各部門で実施する。

期待される人材像

「いつの時代でも輝いている人」

  • 優しさと思いやりを持ちながら冷静な判断ができる人
  • 前例にこだわらない豊かな発想と実行力のある人
  • たゆまぬ努力で強みを伸ばし社外でも認められる人
  • 結果を恐れず信念を持って仕事に取組める人
  • 幅広い視野とネットワークを持ち仕事に活かせる人

個の専門性を高めて自立する強さを生むための支援

人材育成プログラム

コーセーでは、一人ひとりの多様性を活かし、理念や目標を共有しながら自ら学び成長する姿勢を重視しています。その支援として整備された「人材公募制度」「自己申告制度」などを活用し、自らキャリアを描き、夢を実現した社員が多くいます。
成長のための各種研修制度や通信教育補助等も充実しています。
入社時から節目ごとに定期実施する「キャリア考察を含む階層別研修」、役割に応じて受講する「スキル開発のための研修」を実施しています。また、各部門の特性に即した実務研修についても機会を設け、成長を促しています。

人材育成プログラムの図

社員一人ひとりが専門性を高めるために

コーセーのグローバルな事業成長のためには、社員一人ひとりが専門性を高め、自立して最大限のパフォーマンスを発揮することが求められます。
そのため、“個”を強化する教育施策に投資を行い、社員の成長を後押しします。

集計範囲:(株)コーセーおよびコーセー化粧品販売の総合職

デジタル活用による顧客体験の変革を目指して

2023年に実施したITスキル診断の結果から、デジタル活用による顧客体験の変革を行うには、まずは社員一人ひとりのDXリテラシーの水準を引き上げるべきと考えました。そこで教育プラットフォームを導入して学習環境を構築し、若手社員を中心とした約千人を対象にDX教育を実施してデジタル活用力の向上を図っています。今後も教育プラットフォームを様々な分野の学びに活用し、社員が自ら自身の専門性を高めていく支援を行います。

社員のウェルビーイング向上支援

厚生労働省認定のえるぼし3段階目を獲得

多様な価値観を尊重した柔軟な働き方の推進

2017年より設置している「働きがい創出実行委員会」では、社員自らがウェルビーイング向上に取り組んでおり、その活動の全てに対して経営陣がコミットしています。

これまでに、この委員会活動からリモートワーク制度や男性育休取得を支援するイクパパサポート制度など、社員の働きやすさに直結する制度や取組みが数多く生まれています。

また、従来から柔軟な働き方を支援するために、本社や研究所勤務者などを対象にフレックスタイム制度を導入しています。

社員の健康と適正な労働時間に関する取組み

健康経営の実践

ストレスチェックの実施、メンタルヘルス支援などによって従業員の健康増進を推進しています。また、社内に向けたヘルスケア情報をグループウェア上で定期的に発信しており、健康に対する意識付けを行っています。

長時間労働の削減

管理職を含む従業員すべての労働時間を正確に把握するとともに、残業削減目標を設定し、過度な労働時間を削減し、労働時間の適正化に取り組んでいます。業務負荷や生産性の達成度に応じて随時業務量をコントロールするなど、長時間労働の削減に向けた具体的な取り組みを実施するため、労働時間を見える化するためのシステムを導入し、従業員とマネジメント側との双方で就業状況を共有しています。

また、各事業拠点の法令に従い、例えば国内事業所および関係会社では、事業所ごとに時間外労働に関する労使協議を締結し、所轄の行政当局に届け出ています。労使協定の締結にあたっては、労働時間に関する法的制限だけではなく、長時間労働のリスクに関する行政指針も踏まえた内容としています。
賃金に関しては、法廷最低賃金の遵守はもとより、地域・業界の労働市場と比較しても競争力のある生活賃金の支給に努めています。

多様な個が違いを活かして価値を生むための取組み

コーセーグループはDE&I宣言のもと、多様なバックボーンを持つ社員一人ひとりに応じ、働きやすい環境を整えることで、その能力を最大限に発揮できると考えています。性別・年齢・国籍・ライフスタイルなどにかかわらず、誰もが活躍できる制度づくりを積極的に進めています。

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