人材育成・キャリア形成
人材育成と活躍できる環境づくり
私たちは、「英知と感性を融合し、独自の美しい価値と文化を創造する」ことを存在理念として掲げています。お客さま一人ひとりの“きれい”の価値を創造し、「世界で存在感のある企業」を目指すためには、世界の変化を先取りして独自の価値を創出し続ける、世界に通用する人材の力が必要です。そのため、中長期的な視点で当社グループの持続的成長を支える、豊かな人間性と創造性を発揮できる人材育成、各種施策に取り組んでいます。
人材育成理念と育成方針
当社では、「コーセーグループ行動指針」の中で、各人の人権と多様な能力・個性・価値観を尊重することを明記しています。それを前提として、下記の「人材育成理念」・「人材育成方針」を定めています。
人材育成理念
コーセーは「豊かな人間性と創造性」を発揮できる社員とともに未来を拓きます。
人材育成方針
- 一人ひとりの向上心と主体性を尊重し「自ら磨く」を基本とする。
- 「自ら磨く」人を積極的に支援する職場環境をつくる。
- 段階に応じて幅広く、そして継続的に「自ら磨く」機会を提供する。
- 「専門領域」の実践的教育・研修は、各部門で実施する。
人材育成とイノベーションの創出
新人研修では働くことについて一から学びます
コーセーとの共創におけるInnovation Program 2020の披瀝会の様子
コーセーでは、人材育成方針に掲げられた「自ら磨く」を実践するために、理念や目標を共有しながら、一人ひとりの多様性を活かして自ら学び成長する姿勢を重視しています。その支援のための制度として、自らキャリアを考察し実現させる「人材公募制度」「自己申告制度」などを活用し自身の夢の実現を叶えた社員が多くいます。また成長のための各種研修制度や通信教育補助等も充実しています。入社時から節目節目で定期的に実施する「キャリア考察を含む階層別研修」、役割に応じて実施する「スキル開発のための研修」を実施しています。タレントマネジメントシステムの導入や360度評価の実施も行っており、各自の適性に合わせた人材育成に努めています。また、各部門の特性に応じた実務研修の機会を設け成長を促しています。その他、化粧品の新しい価値提供の検討と立案を行う組織横断プロジェクト形式の研修なども実施し、ダイバーシティ・インクルージョンによるイノベーションの創出を目指します。
イノベーションを生み出す企業風土の醸成
グローバル化とボーダーレス化が進み、市場環境や顧客ニーズが急速に変化する中においては、企業風土としてダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の浸透と、多様な個性 やバックボーンを持つ人材の育成が必要不可欠です。前例や常識にとらわれない発想とイノベーション志向にあふれ、常に創造指向を持って活躍できる人材の育成を目指しています。2017年度から実施している、イノベーション創出プログラム「LINK ※」においては、次世代を担う従業員の熱意やチャレンジ精神をベースに、自社の強みやリソースと、スタートアップ企業の持つ最新技術や斬新なアイデアを組み合わせることや、デザイン思考を用い顧客ニーズを洗い出すことで、これまでにない発想の新たな商品やサービスの創出および事業化に取り組んでいます。 またLINKでは、オンラインツールを用いた研修やグループワークをプログラムに取り入れることで、遠方や海外の参加者ともオンライン上で高頻度・高密度なコミュニケーションを実現し、プログラムの議論をより加速、深化させています。2022年度より、LINKはグループ会社に対象を拡大し、グループ全体でイノベーションの創出に取り組んでいます。
LINK(Leadership and Innovation program for New KOSÉ):2017年に発足した社内ベンチャー制度
人材育成プログラム
人権に関する教育・啓発とダイバーシティマネジメントの推進
多様性を尊重する職場へ
企業の成長や競争力の源泉となる従業員の成長には、健全な職場環境が大切です。コーセーでは、多様な個性を持つ人材が力を発揮できる職場環境や風土醸成を目指し、人権啓発とダイバーシティマネジメントを推進しています。「コーセーグループ人権方針」や「コーセーグループ行動指針」において、各人の人権を尊重し、差別につながる行為は一切行わないことを定め、職場における認識、理解を促進し、多様性を尊重する健全な職場環境づくりに努めています。それに加え、コーセーグループは、従業員の権利を尊重しています。差別的待遇の禁止・同一労働/同一賃金の原則・児童労働や強制労働の禁止・結社の自由と団体交渉権の尊重などを含む「労働における基本的原則および権利に関するILO宣言」などの国際的な原則に従い、事業を展開する国・地域の労働関係法令や労使協定を遵守し、従業員や従業員の代表と誠実に対話・協議を行い、建設的な関係構築に取り組んでいます。
人権にまつわる社内啓発については、特定部門や、従業員の職位単位でそれぞれにおいて必要と考えられる知識や意識を醸成していくため、多様な形態の啓発活動を行っております。
従業員の働きがいを向上するために
コーセーでは、従業員は企業価値向上を支える大切な財産であり基盤と捉えています。従業員のエンゲージメントや貢献意欲が高まることが、組織の活性化につながり、競争力強化につながると考えています。そのため、働きやすく、働きがいのある職場づくりを目指して、定期的に社員意識調査や360度評価を実施しています。調査の結果は、経営層や政策検討会議などで報告し、調査結果の分析、課題の整理、施策の検討・実施を進めています。2022年度の調査では、会社へのロイヤルティや仕事への充実感が、社会全体の平均値と比べて高い傾向にあることがわかった他、前回の調査と比較して、女性社員の会社に対する満足度が有意に向上していることがわかりました。
また、2017年度からは「働きがい創出実行委員会」を設置し、委員長・副委員長は主に経営幹部や人事部門責任者が務め、活動メンバーは部門横断型の多様な社員を選出し、従業員の更なるエンゲージメント向上に向けた様々な取り組みを推進しています。