資源循環に向けた対応
廃棄物の削減と資源循環に対する考え
コーセーグループは、1991年より「美しい知恵 人へ、地球へ。」をコーポレートメッセージとして発信し、事業活動を通じた環境負荷の低減に努めてきました。当社グループの環境基本方針では、廃棄物・プラスチックの削減やリサイクル活動、包装資材の軽量化などを通じて、資源循環型社会の実現に取り組むことを掲げています。事業活動によって発生する様々な廃棄物を資源ととらえ有効活用することで、地球環境にやさしい企業・社会を目指します。
コーセーグループ プラスチック方針
プラスチックは、化粧品容器包装や店頭什器など様々な用途において優れた素材であり、コーセーグループの活動においても、商品の容器や店頭の什器など、様々な形で利用してきました。一方で、陸や海の汚染や資源の枯渇、気候変動などの、プラスチックに関わる地球環境への負荷は解決すべき喫緊の課題であり、当社グループではサステナビリティ戦略の中で、環境に配慮したプラスチック容器包装の設計や、廃棄物削減を目標に掲げています。今後もプラスチックを有効かつ適切に利用しながらも、その資源循環と廃棄物削減を促進することを目的とし、「環境負荷低減」と「ステークホルダーとのパートナーシップ」の2つの視点からなる「コーセーグループ プラスチック方針」を策定しました。
1. 環境負荷低減
- プラスチック使用量の低減に向けた商品や什器やサービスの設計を推進します(Reduce)
- つめかえ・つけかえ商品やサービスの拡充による、生活者の主体的な容器再利用をサポートします(Reuse)
- 商品や什器において、リサイクルしやすい素材や設計を採用するほか、使用後の回収や再資源化に積極的に取り組みます
また、使用しなかったプラスチック資材等を有効活用します(Recycle) - 再生プラスチックやバイオマスプラスチックの活用を促進します(Renewable)
- 環境負荷の低い新素材・技術を検討し、商品に利用していきます
循環型社会に向けた4つの取組みであるReduce、Reuse、Recycle、Renewableをまとめて4Rと呼びます
2. パートナーシップ
- メーカーやサプライヤーとの協働により、環境負荷低減に貢献するプラスチック容器・包装・什器を開発します
- お客さま、流通、リサイクラー、同業他社、化学メーカー、行政機関等との協働による、実効性のあるプラスチック循環の実現に取り組みます
- 社内コミュニケーション活性化などにより、プラスチックを取り巻くあらゆる環境課題に対応する企業力を高めます
- プラスチックの利活用・廃棄・循環等に関わる情報を、分かりやすく発信します
- 安全と健康に配慮し、厳しい自社基準をクリアしたプラスチックを使用し、お客さまに安心と満足をお届けします
コーセーグループでは、この方針に基づき、容器包装・什器やマイクロプラスチックビーズなど、プラスチックに関わるあらゆる地球環境負荷を低減するとともに、ステークホルダーの皆様と協調して循環型社会の実現に向け取り組んでいきます。
商品の容器・包装における取り組み
4R(Reduce/Reuse/Recycle/Renewable)の推進の一環として、容器や包装においては、コンパクト化や紙への代替によるプラスチック使用量の削減、つめかえ・つけかえ用商品のラインナップや、つめかえやすさに配慮した設計、分別廃棄しやすい設計、再生プラスチックやバイオマスプラスチックの採用などに取り組んでいます。
ボトル壁面の薄肉化によりプラスチック使用量を削減
つめかえ用やつけかえ用のラインナップを拡充
フィルムの薄肉化によりプラスチック使用量を削減
使用済み容器の回収の取り組み
雪肌精、プレディア、アディクションなどのブランドでは、店頭にて使用済みの容器回収を行い、新たな価値あるものへリサイクルする取り組みを検討しています。これらの取組みでは、テラサイクルジャパン合同会社が運営する回収プログラムを活用しています。
「SEKKISEI Earth Beauty Program」の
ポスターと容器回収ボックス
(1)雪肌精「SEKKISEI Earth Beauty Program」
コーセーのスキンケア製品のプラスチック空き容器を、直営店Maison KOSÉとイオン直営コーセー化粧品コーナーで回収しています。
(2)プレディア「Thank the Sea Project」
プレディアのスキンケア製品のプラスチック空き容器を、化粧品専門店のパルファン、アイランドトリップ、センコヤで回収しています。
(3)アディクション「リサイクルプログラム」
ADDICTIONアイシャドウとチーク使用済み空き容器を、ADDICTIONカウンターで回収しています。
(4)コーセー「グラムビューティーク リサイクル プログラム」
コーセーは化粧品・日用品メーカーが協働で立ち上げた「グラムビューティーク リサイクル プログラム」に参画しており、本州・四国・九州のイオン・イオンスタイルにて、当社のヘアケア、スキンケア、メイクアップの使用済み容器を回収しています。
化粧品バルクのアップサイクルの取り組み
コーセーでは、役目を終えた化粧品を価値ある資源として活用するアップサイクルの取り組みを進めています。研究所における品質追求・品質管理の過程で余ったアイシャドウなどの色のついた粉体のメイクアップ化粧品を、株式会社モーンガータに提供し、絵具や印刷用インキ、ヘアアクセサリー、ボールペンなどに蘇らせ、お客様や生活者の皆様とのコミュニケーションに活用しています。
なお本取り組みは、2021年10月より開始した、当社と花王株式会社との「化粧品事業のサステナビリティ領域における包括的な協働」の一環です(ヘアアクセサリを除く)。
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化粧品バルクを再生した絵具SminkArt®
(株式会社モーンガータが開発) -
化粧品バルクから作られたインク
ecosme ink®で印刷したギフトボックス
(TOPPAN株式会社がインキと印刷物を制作) -
化粧品バルクを樹脂に封入した
「ame:アメ」のヘアアクセサリ
(本多プラス株式会社が制作)
化粧品バルクから作られた水性ボールペンSminkArt®ペン
(株式会社サクラクレパスが技術協力)
つめかえパックの水平リサイクル
コーセーは、神戸市と小売・メーカー・リサイクラーが協働し、つめかえパックの「水平リサイクル」を目指すプロジェクト「神戸プラスチックネクスト ~みんなでつなげよう。つめかえパックリサイクル~」に参画しています。
つめかえパックは、容器のプラスチック使用量の削減に貢献する反面、リサイクルが難しいとされてきました。このプロジェクトでは、プラスチックのサプライチェーンに関わる様々な企業が協力することで、つめかえパックを同じつめかえパックに戻す“水平リサイクル”の実現を目指しています。
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